Japanese
English
論述
年長児の三角筋拘縮症の特徴と治療について
The Features and Treatment for Deltoideus Contracture in Early Adolescence
柳川 哲二
1
,
小泉 恵
1
,
鈴木 雅清
1
Tetsuji Yanagawa
1
1国立舞鶴病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Maizuru National Hospital
キーワード:
三角筋拘縮症
,
deltoideus contracture
,
外転拘縮
,
abduction contracture
,
翼状肩甲骨
,
alar scapula
,
索状物
,
fibrous band
,
年長期
,
early adolescence
Keyword:
三角筋拘縮症
,
deltoideus contracture
,
外転拘縮
,
abduction contracture
,
翼状肩甲骨
,
alar scapula
,
索状物
,
fibrous band
,
年長期
,
early adolescence
pp.1387-1395
発行日 1985年12月25日
Published Date 1985/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907308
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抄録:乳幼児期に発症した三角筋拘縮症の患児が思春期前後まで治療されずにいた際に,肩関節周辺におこる2次的変形とその治療については充分に解明されたとは言えない.今回,12歳から19歳までの年長児,18肢について治療をする機会を得たので,年長児の三角筋拘縮症の特徴と当院での手術手技を紹介する.
18肢中17肢に鎖骨の下垂や屈曲,肩峰の屈曲や回転などの骨格の変形を認めた.また,CT所見では上腕骨骨頭が関節窩に対して外旋して亜脱臼位をとり,肩甲骨と共に側方へ回転移動していた,さらに患側の胸郭は圧迫されて狭小化していた.手術によって全例に外転拘縮,翼状肩甲の消失をみた.肩幅の狭小化も,かなり改善されたが,骨格の変形に由来する肩下りは幾分のこった.肩関節前方亜脱臼は治療に最も難渋したが,矯正は可能であった.しかし,肩甲骨の変形などにより肩関節が,やや前方へshiftし勝ちであった.
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