認定医講座
整形外科診断学における臨床検査,生検,病理組織学的診断について
山脇 慎也
1
1国立札幌病院整形外科
pp.819-824
発行日 1989年7月25日
Published Date 1989/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908145
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はじめに
コンピュータ導入を中心とした臨床検査の自動化は検査時間の短縮と検査項目の急激な増加をきたしその結果,診断学上の情報量の膨大な増加をもたらすと共に,従来は特殊検査とされていた一部の検査も一般検査として扱われる様になった.しかも,これらの膨大な情報は医師個人ばかりでなく他科の医師,医療にたずさわる看護婦,各種検査技師,その他の部門にも行きわたる必要性が生じている.このために臨床検査としての情報の処理と記載の方法は益々その重要性を増してきている.一方,整形外科的疾患の診断,治療および治療を受ける患者も多様化して老齢,成人病その他の合併症を有する例が多く,ここでも一般臨床検査の重要性は増している.今回は血液,尿などの日常の一般臨床検査のなかで整形外科的疾患と特に関連の深い項目,関節液,脊髄液検査,生検と病理組織学的診断について述べる.
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