Japanese
English
論述
膝内側側副靱帯におけるisometric pointの検討
Isometric Point of the Medial Collateral Ligament of Knee
越智 光夫
1
,
渡辺 正昭
1
,
岡田 雄二
1
,
日域 淳一郎
1
,
生田 義和
1
Mitsuo Ochi
1
1広島大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Hiroshima University School of Medicine
キーワード:
内側側副靱帯
,
medial collateral ligament
,
屍体膝
,
cadaver knee
,
計測
,
measurement
,
等長性
,
isometricity
Keyword:
内側側副靱帯
,
medial collateral ligament
,
屍体膝
,
cadaver knee
,
計測
,
measurement
,
等長性
,
isometricity
pp.797-803
発行日 1989年7月25日
Published Date 1989/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908142
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抄録:前十字靱帯再建術の際の至適固定部の研究報告は多いが,内側側副靱帯機能再建術においてどの部位に再建材料を固定すれば,膝関節の運動と再建靱帯の両者に破綻をきたさないのかは不明である.本研究は屍体5膝を用い,内側側副靱帯の大腿骨,脛骨の付着部に数カ所のポイントを採り,異なる膝屈曲角度で二点間の距離がどの様に変動するのかを計測したものである.膝屈曲角度に伴った距離の変動を表すlength patternは大腿骨側のポイントで決定され,大腿骨側を内側側副靱帯の前方にとれば,脛骨側との二点間距離はある屈曲角度まで長くなり,それ以上の角度では短くなる傾向であった.一方後方にとれば,二点間距離は屈曲角度が増すにつれ,徐々に短くなる傾向であった.内側側副靱帯付着部中央部にとると,0゜〜60゜までの角度ではほぼ等長であった.内側側副靱帯再建術の際には,これらの結果に基づく固定点の選択が術後成績の鍵をにぎると考えられる.
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