Japanese
English
臨床経験
椎弓切除術後の上位隣接椎間に発生した胸椎椎間板ヘルニアの1例
Thoracic Disc Herniation at the Motion-Segment Adjacent to the Laminectomized Levels: A Case Report
吉岡 千佳
1
,
金田 清志
1
,
佐藤 栄修
1
,
鐙 邦芳
1
,
白土 修
1
Chika Yoshioka
1
1北海道大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
胸椎椎間板ヘルニア
,
thoracic disc herniation
,
椎弓切除術
,
laminectomy
,
黄色靱帯骨化症
,
ossification of ligamentum flavum
Keyword:
胸椎椎間板ヘルニア
,
thoracic disc herniation
,
椎弓切除術
,
laminectomy
,
黄色靱帯骨化症
,
ossification of ligamentum flavum
pp.1037-1040
発行日 1994年9月25日
Published Date 1994/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901452
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抄録:胸椎黄色靱帯骨化症による胸髄症に対して椎弓切除術施行後,その上位隣接椎間に発生した胸椎椎間板ヘルニアの症例を報告する.症例は69歳男性で,歩行困難と両下肢のしびれ感が主訴であった.既往歴として黄色靱帯骨化症による胸髄症に対して,T11-12椎弓切除術が施行されていた.術後症状は消失し通常の生活を送っていたが,1年後突然両下肢の脱力感が出現し,次第に歩行不能となった.T10/11椎間板ヘルニアによる胸髄症の診断で,前方除圧・固定術を施行し症状は改善した.本症例では椎弓切除術施行後,切除レベル部位での局所後弯が増強していた.元来可動性の大きい胸腰椎移行部において,椎弓切除による不安定性が生じ,上位隣接椎間に過度のストレスが加わったことがヘルニア発生の一因となったと考えた.
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