Japanese
English
臨床経験
関節リウマチ患者にみられた重症筋無力症の4例
Four Cases of Myasthenia Gravis in Patients with Rheumatoid Arthritis
藤森 十郎
1
,
吉野 槇一
1
,
梶野 明英
1
,
小岩 政仁
1
,
中村 洋
1
,
岸本 真
1
Juhro Fujimori
1
1日本医科大学理学診療科
1Department of Joint Disease and Rehabilitation, Nippon Medical School
キーワード:
関節リウマチ
,
rheumatoid arthritis
,
重症筋無力症
,
myasthenia gravis
,
D-ペニシラミン
,
D-penicillamine
Keyword:
関節リウマチ
,
rheumatoid arthritis
,
重症筋無力症
,
myasthenia gravis
,
D-ペニシラミン
,
D-penicillamine
pp.1001-1006
発行日 1988年8月25日
Published Date 1988/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907928
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:重症筋無力症(MG)が関節リウマチ(RA)と合併することは良く知られており,MG農者中のRA合併頻度についての報告も数多くある.一方,RA患者中のMG合併頻度については,殆ど報告されていない.現在までに我々は,当科にて追跡し得ているRA患者約600例中の4例(2例は既報告)にMGを経験したので報告する.症例1:32歳,女性.1970年にMGと診断.71年頃より手関節炎を生じるも放置.75年に胸腺腫に対しコバルト照射がなされ,その5年後にRA増悪.症例2:52歳,女性.1976年にRA発症.81年よりD-ペニシラミン(D-Pc)投与が開始され,その3年後にMG発症.ただちにD-Pc中止し,MGの治療を開始するも,RA,MGとも現在まで持続している.症例3,4:いずれもD-PcによるMGと考えられる症例.年齢は39歳と66歳で女性.D-Pc投与後にMG発症(39歳例は200mg/日投与5カ月後,66歳例は100mg/日投与3年後).ただちにD-Pcを中止し,MGの治療を開始したところ,MGは速やかに軽快した.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.