Japanese
English
特集 脊柱管内靱帯骨化の病態と治療(第16回日本脊椎外科研究会より)
炭素・窒素同位体分布からみた脊柱靱帯骨化症患者の食品摂取傾向
Eating Habits of Patients with Spinal Ligament Ossification, from the Point of View of Carbon and Nitrogen Isotope Distribution
武者 芳朗
1
,
茂手木 三男
1
,
藤田 隆一
1
,
古府 照男
1
,
長谷川 和寿
1
,
阪元 政郎
1
,
梅田 嘉明
2
,
南川 雅男
3
Yoshiro Musha
1
1東邦大学医学部整形外科学教室
2横浜東邦病院
3三菱化成生命科学研究所
1Department of Orthopedic Surgery, Toho University School of Medicine
キーワード:
食習慣
,
eating habits
,
後縦靱帯骨化症
,
ossification of posterior longitudinal ligament
,
炭素・窒素同位体
,
carbon and nitrogen isotope
,
性ホルモン
,
sex steroid hormone
Keyword:
食習慣
,
eating habits
,
後縦靱帯骨化症
,
ossification of posterior longitudinal ligament
,
炭素・窒素同位体
,
carbon and nitrogen isotope
,
性ホルモン
,
sex steroid hormone
pp.383-389
発行日 1988年4月25日
Published Date 1988/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907828
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:われわれは頸椎後縦靱帯骨化(以下OPLL)発生の環境因子の1つとして食生活に着目し,OPLL患者の食品嗜好調査を行ってきた.患者の食生活状況をより正確に把握するために,患者の毛髪における炭素・窒素同位体比の分析を試み,性ホルモン測定結果と合わせて検討を加えた.調査対象はOPLL患者40例で,非患者30例をcontrolとした.OPLL患者のδ13C値はcontrol値とほぼ同様であったが,δ15N値は有意に低値を示したことより,controlに比し動物性蛋白質より植物性蛋白質優位の食品摂取傾向のあることが知られた.一方,男子22例の血清性ホルモン定量ではcontrolに比し,estrogen優位の傾向が見られた.OPLL患者の食品摂取傾向はcontrolとは異なる一面を持つことより,患者の食生活は直接的な要因ではないにしても性ホルモンの不均衡とともに靱帯骨化発生における1つのback groundとみなしうるのではないかと考えられた.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.