特集 脊柱管内靱帯骨化の病態と治療(第16回日本脊椎外科研究会より)
座長総括/「XVI.頸椎後縦靱帯骨化症に対する前方侵襲法と後方侵襲法の比較」
守屋 秀繁
1
Hideshige Moriya
1
1千葉大学医学部整形外科学教室
pp.372-374
発行日 1988年4月25日
Published Date 1988/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907826
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このセッションでは多種の術式が考案されてきた頸椎後縦靱帯骨化症による手術法について,前方法と後方法の比較をも含めて,各々の術式選択,手技および成績につき再検討が行われた.
国分(東北大)らは140例につき時代による変遷を考慮して検討している.すなわち前方法はen bloc摘出からpiecemeatの摘出へ,後方法は椎弓切除術から脊柱管拡大術(服部法など)にかわり,術後成績の面から前方除圧を原則とした時期の連続型症例で重篤な合併症が多く,最近の例を含めても前方法が症状の改善,脊髄断面積の復元などの点で優れているとの結果は得られていないので,最近では3椎間を越す除圧が必要な場合や硬膜骨化例,横幅の広い骨化例に脊柱管拡大術が選択され,後方法の適応が拡大していると述べた.
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