特集 脊柱管内靱帯骨化の病態と治療(第16回日本脊椎外科研究会より)
座長総括/「II.脊柱管内靱帯骨化の局所因子」の部
茂手木 三男
1
Mitsuo Motegi
1
1東邦大学医学部整形外科学教室
pp.349-351
発行日 1988年4月25日
Published Date 1988/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907812
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このsessionでは,脊柱管内靱帯骨化の成因のうち,局所性因子について興味ある発表がなされた.
II-10.斉藤(千葉大)は脊柱靱帯骨化の成因として力学的条件の関与を重視し,脊柱靱帯骨化368例のX線学的研究およびtwy mouseを用いて実験的研究を行った.X線像の検討からは胸椎後彎角によって脊柱管内靱帯骨化の発生高位や骨化占拠高位に何らかの規則性を示す症例があり,力学的影響を強く受けるグループがあることを述べた.この裏付けとしてtwymouseを用い,頸胸椎部に前彎強制処置を加えて硬組織学的に検討した結果,椎体後壁では骨形成の方向が変化することを認め,異常骨増殖病変において脊柱アライメントが脊柱の骨分布に影響することを確認したと述べた.
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