Japanese
English
論述
転移性脊椎腫瘍に対する後方手術の適応と成績について
Posterior Surgery for Metastatic Spinal Tumor
藤原 桂樹
1
,
米延 策雄
1
,
冨士 武史
1
,
江原 宗平
1
,
山下 和夫
1
,
小野 啓郎
1
Keiju Fujiwara
1
1大阪大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Osaka University Medical School
キーワード:
転移性脊椎腫瘍
,
metastatic spinal tumor
,
椎弓切除
,
laminectomy
,
後方固定
,
posterior instrumentation
,
脊柱不安定性
,
spinal instability
,
脊髄圧迫
,
cord compression
Keyword:
転移性脊椎腫瘍
,
metastatic spinal tumor
,
椎弓切除
,
laminectomy
,
後方固定
,
posterior instrumentation
,
脊柱不安定性
,
spinal instability
,
脊髄圧迫
,
cord compression
pp.1203-1210
発行日 1986年11月25日
Published Date 1986/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907505
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抄録:悪性腫瘍の脊椎転移に対して手術療法を施行する場合,当科では病変の局在により前方法・後方法のいずれかを選択している.後方除圧術の適応は,6カ月以上の生命予後が望め,連続3椎体以上の罹患,もしくは後方要素・硬膜外腔への転移症例としている.1968年以来当科で施行した23例の後方除圧例を前方除圧固定術例と比較検討し以下の結果を得た.1)術後成績は疼痛,麻痺の改善ともに前方除圧固定群が最も良好で,次いで後方除圧固定群,椎弓切除群の順であった.2)椎体の破壊が高度で脊柱の支持性が消失した例では固定術を併用しなければ疼痛改善が得られない.支持性良好であれば椎弓切除のみで充分である.3)麻痺の改善については脊髄・馬尾への圧迫因子が前方に存在する症例では椎弓切除のみでは良好な成績は望めない.前方からの除圧,もしくはalignmentを矯正したうえでの後方固定が必須である.
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