Japanese
English
特集 脊椎・脊髄外科診断学の進歩(第14回日本脊椎外科研究会より)
腰椎部疾患におけるCT像上の各種計測値の意義
Measurements of the Lumbar Spinal Canal by Computed Tomography in Lumbar Diseases
城戸 研二
1
,
河合 伸也
1
,
小田 裕胤
1
,
斉鹿 稔
1
,
海永 泰男
1
,
高野 信一
1
,
秋穂 靖
1
Kenji Kido
1
1山口大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopedic Surgery, School of Medicine, Yamaguchi University
キーワード:
CT
,
computed tomography
,
腰部脊柱管狭窄症
,
lumbar canal stenosis
,
変形性脊椎症
,
spondylosis
Keyword:
CT
,
computed tomography
,
腰部脊柱管狭窄症
,
lumbar canal stenosis
,
変形性脊椎症
,
spondylosis
pp.363-368
発行日 1986年4月25日
Published Date 1986/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907388
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:腰椎部疾患のCT像につき代表的計測値である前後径,横径,横断面積について軟部組織も考慮にいれて計測をおこない,各疾患別の計測値を比較することで,その意義について検討した.
対象は腰部脊柱管狭窄症(degenerative type)の15例,変形性脊椎症の45例,対照群の33例である.これらのCT像について,軟性脊柱管,骨性脊柱管,硬膜管それぞれの前後径,横径,横断面積を計測した.その結果,前後径は,脊柱管形態を反映せず,狭窄の程度の指標とはなりにくいこと,脊柱管横断面積は,狭窄の状態をある程度示すが,同一面積であっても硬膜管圧迫の態度が脊柱管形態によって異なること,圧迫される側の情報として硬膜管横断面積が重要であり,さらに圧迫の程度を知ることで,狭窄部での病態を解明するのに役立つと考えられた.この値を指標にすると,腰部脊柱管狭窄症の最狭窄部位は椎体上縁部である.
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.