Japanese
English
論述
後縦靱帯を穿破した頸部椎間板ヘルニアの診断と治療
Diagnosis and Operative Techniques in Cervical Disc Hernia Prolapsing through Tear of Posterior Longitudinal Ligament
井須 豊彦
1
,
岩崎 喜信
1
,
田代 邦雄
2
,
阿部 弘
1
,
宮坂 和男
3
,
伊藤 輝史
4
Toyohiko Isu
1
1北海道大学医学部脳神経外科学教室
2北海道大学医学部脳神経外科神経内科部門
3北海道大学医学部放射線科
4室蘭日鋼記念病院脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
頸部椎間板障害
,
cervical disc disease
,
脊髄造影
,
myelography
,
コンピューターX線断層撮影
,
X-ray computed tomography
Keyword:
頸部椎間板障害
,
cervical disc disease
,
脊髄造影
,
myelography
,
コンピューターX線断層撮影
,
X-ray computed tomography
pp.1035-1041
発行日 1985年9月25日
Published Date 1985/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907256
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抄録:後縦靱帯を穿破した頸部椎間板ヘルニアの術前診断並びに手術時の問題点につき,検討を加えた.〈方法および対象〉CTはSiemens社Somatom IIならびに東芝TCT 60Aを使用し,脊髄造影はMimer IIIにて,動態撮影を行った.対象は手術が施行された後縦靱帯を穿破した頸部椎間板障害11症例である.〈結果〉①脱出髄核は,plain CT上,Hounsfield値76-98の軟部組織陰影として描出され,CT myelographyでは,局所的な脊髄圧排像が示された.②脊髄造影では,中間位にても,脊髄圧排像は残存し,多くの場合,罹患椎間板上下の椎体の高さ1/2を越えた.③後縦靱帯の数mmの裂孔を通して,髄核は,靱帯間あるいは硬膜外腔へ脱出していたが,靱帯を切除して摘出した.④術後成績は全例良好であり,11例中7例は優,4例は良であった.〈結語〉脱出髄核の後縦靱帯穿破の有無は神経症状発現機序を理解する上でも,また,手術操作上,重要であるが,CT,脊髄造影にて,術前診断は可能であると考えられた.
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