Japanese
English
臨床経験
肩甲骨烏口突起のosteoid osteomaの1例
A Case of Osteoid Osteoma of Coracoid Process
奥野 宏直
1
,
石川 博通
1
,
高見 勝次
1
,
松田 昌弘
1
,
寺川 文彦
1
,
光武 宏
1
Hironao Okuno
1
1日生病院整形外科
1Department of Ortho-pedic Surgery, Nissei Hospital
キーワード:
類骨骨腫
,
osteoid osteoma
,
烏口突起
,
coracoid process
,
肩甲骨
,
scapula
Keyword:
類骨骨腫
,
osteoid osteoma
,
烏口突起
,
coracoid process
,
肩甲骨
,
scapula
pp.309-313
発行日 1985年3月25日
Published Date 1985/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907150
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抄録:Osteoid osteomaが肩甲骨に発生するのは稀であり,肩甲骨烏口突起に発生し,単純X線像では描出困難であったが,骨シンチにより病巣の存在を確認し得た症例を経験したので報告する.患者:10歳男子,主訴:右肩と上腕の疼痛,現病歴:半年前より右肩,上腕の疼痛あり,昭和55年1月7日当科を受診す.頸椎,右肩,上腕の単純X線像では異常なく,一般血液検査も正常であった,疼痛が持続増強したため,骨シンチを行うと,右肩に強い異常集積像が見られた.右肩を再撮影すると,軸写像にて,烏口突起に円形な透明巣と周辺に硬化像がみられた.昭和55年8月6日,骨腫瘍の疑いで周辺硬化部を含め病巣を切除した.病理組織は,未熟な骨梁と血管に富んだ結合織が多く,Osteoid osteomaであった.考察と結語:Osteoid osteomaの如く,骨シンチにて強い集積を示す病変が,肩甲骨烏口突起のような単純X線像では描出困難な部位に発生した場合,病巣検出には,骨シンチが有効である.
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