カラーシリーズ 義肢・装具・7
下肢装具
渡辺 英夫
1
1佐賀医科大学整形外科
pp.730-733
発行日 1980年8月25日
Published Date 1980/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906176
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はじめに
「装具とは四肢,体幹の機能障害の軽減を目的として装用する整形外科的補助器具である」と定義されているが,実際的には次の4つの目的に分けて考えるとよい.①変形の予防,②変形の矯正,③病的組織の保護(炎症や障害のある組織を安静固定し,病勢の進行を止め治癒を促進する),④失われた機能の代償または補助(不適当な筋力や構造的に不安定な関節に対して代償または補助する.したがって歩行の介助や免荷も当然含まれる).
下肢装具の適応を決め,適切な装具を処方するのは医師の仕事であるが,個々の症例について装具に何を期待するかを認識し,装具装着によって患者がうけるmeritとdemeritとを検討すべきである.
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