臨床経験
Fibrous dysplasiaの14例
荻野 幹夫
1
,
古谷 誠
1
,
浅井 春雄
1
,
蜂須賀 彬夫
1
,
村瀬 孝雄
1
,
笹 哲彰
1
,
小坂 正
1
,
山崎 典郎
2
,
田中 秀
3
,
山辺 登
4
,
土居 通秦
5
,
井上 肇
6
Mikio OGINO
1
1国立病院医療センター整形外科
2都立墨東病院整形外科
3都立府中病院整形外科
4茨城県立中央病院整形外科
5都立大塚病院整形外科
6聖路加国際病院整形外科
pp.65-73
発行日 1978年1月25日
Published Date 1978/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905652
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はじめに
線維性骨異形成(fibrous dysplasia)は,未熟な骨梁を含む線維性組織が,骨髄,骨梁および骨皮質を置換するもので,Albright1)が1937年その名を冠して呼ばれるAlbright症候群(以下ASと略す)を報告して以来,独特な病変とされて来た9,10).骨病変のみについては,多発性骨病変例9)(polyostotic fibrous dysplasia,以下PFDと略す)と,単発性骨病変例15)(monostotic fibrous dysplasia,以下MFDと略す)がある.MFDはPFDに比して多い.PFDにはASの部分症状のものと,そうでないものがある.従つて線維性骨異形成例は,AS,PFD,MFDに分けられる,なお,甲状腺機能異常を伴う例が1961年頃より報告されているが2,8),本文ではMFD,PFD中に含めた.本文の目的は線維性骨異形成の14例をまとめ,考察を加える事である.
症例は表にまとめた.表中の組織像の特徴で同上とあるのは,症例1と同様である事を示す.
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