カラーシリーズ Microsurgery・5
足指の手への移植術(Hallux or toe-to-hand transfer)
玉井 進
1
,
大塚 寿
2
1奈良県立医科大学整形外科
2北里大学形成外科
pp.536-539
発行日 1978年6月25日
Published Date 1978/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905721
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
〔概説〕
古くは1900年,Nicoladoniによって,有茎皮弁移植の要領で行なわれた足指の手への移植術を,micro-neurovascular anastomosisを応用してone-stageに手に移植しようとするものである.Buncke & Schulz(1966)の猿における実験を端緒として,Cobbett(1969)が最初の臨床例を報告し,手指再建術の新しい方法として一世を風靡するに至った.足の母指を母指欠損部に移植するものをhallux-to-thumb transfer,足の第2あるいは第3指を母指に移植するものをtoe-to-thumb transfer,手指欠損部に足指を移植するものをtoe-to-finger transferといい,近年,本邦でも多数の報告がみられるようになった.
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.