臨床経験
選択的椎骨動脈造影術(VAG)後に見られたtemporary cortical blindnessの2症例について
篠遠 彰
1
,
玉置 哲也
1
,
守屋 秀繁
1
,
鈴木 弘
1
,
渡部 恒夫
1
,
山浦 晶
2
Akira SHINOTO
1
1千葉大学医学部整形外科学教室
2千葉大学医学部脳神経外科学教室
pp.993-997
発行日 1977年10月25日
Published Date 1977/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905604
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近年,整形外科領域において,頸髄症,頸髄腫瘍,脊髄血管奇型などの一診断法として椎骨動脈撮影を行なう機会が増加している.診断および外科的治療に際し,vertebral angiography(以下VAG)により椎骨動脈の走行をあらかじめ知ることは,これら諸疾患の治療方針の決定に重要である.当教室では過去4年間に,大腿動脈からのSeldinger法による35例の選択的VAGを施行し,特記すべき合併症を経験していなかつたが,最近VAG後のtemporary cortical blindness(以下T. C. B.)の2例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する.
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