特集 胸椎部ミエロパチー
胸椎椎管内靱帯骨化のX線所見と症状との関連について
宮坂 斉
1
,
辻 陽雄
1
,
井上 駿一
1
,
藤塚 光慶
1
,
渡部 恒夫
1
,
永瀬 譲史
1
Hitoshi MIYASAKA
1
1千葉大学医学部整形外科学教室
pp.381-386
発行日 1977年4月25日
Published Date 1977/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905516
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
近年,脊椎管内における靱帯骨化が,頸椎部や胸椎部をとわずしばしば重篤な脊髄麻痺をおこしうることから,外科的脊椎疾患の1つとして注目をあびるようになつたが,胸椎部における椎管内靱帯骨化に関してはむしろ症例報告的なものが散見される現状にある.従つて,診断および治療上多くの未解決の問題点を含んでおり,治療成績は必ずしも満足すべきものではない.ここで,本症の臨床的特徴と病態の一端を把握することは成績向上の1つの要因ともなると考えられる.
今回,われわれの経験した胸椎椎管内靱帯骨化32例(うち手術例9例)のX線学的所見と臨床症状を中心として検討を加える.
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.