臨床経験
多発性外骨腫による膝窩動脈瘤の治験
大崎 康正
1
,
菅野 卓郎
2
,
横山 みどり
2
,
田中 守
3
Yasumasa OHSAKI
1
1慶応義塾大学医学部整形外科学教室
2川崎市立川崎病院整形外科
3立川共済組合病院整形外科
pp.1056-1061
発行日 1976年11月25日
Published Date 1976/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905435
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はじめに
軟骨性外骨腫の合併症には骨折,神経麻痺や骨変形などがあげられるが,動脈損傷は非常に稀であり,われわれが渉猟し得た限りでは,外骨腫による膝窩動脈瘤は欧米に18例,本邦に1例の報告があるに過ぎない.最近,われわれは右大腿骨末梢の外骨腫により発生したと考えられる膝窩動脈瘤の1例を経験したので,若干の文献的考察も加えて報告する.なお本例は家族性多発性軟骨性外骨腫としても興味深い症例である.
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