臨床経験
Acrocephalosyndactylyの4症例
坂上 正樹
1
,
平松 伸夫
1
,
岡本 則昭
1
,
村上 恒二
1
Masaki SAKAUE
1
1広島大学医学部整形外科学教室
pp.1052-1055
発行日 1976年11月25日
Published Date 1976/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905434
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はじめに
Acrocephalyの報告は,古くは紀元前325年,OrbasiusやHomer等の記述に逆のぼることができるという1)が,近代的な発表としては1852年のVirchowによる報告が最初であろう1).またacrocephalyと高度のsyndactylyを合併する症例の報告は1886年Troquartの論文が最初と考えられているが2),1906年Apertがacrocephalosyndactylyと命名して以来この名称が一般に使用されている.Buchananによると1968年まで世界で150例の報告をみることができ,その後Hoover等3)の20例の追加をみる.本邦では1930年古川4)の報告が最初と思われ,最近では田島5)が2例の症例とともに1969年までに28例の報告例を集めている.私達は過去12年間に本症4例を経験しているのでここに若干の考察を加え追加報告する.
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