論述
骨肉腫の肺転移の研究(第2報)—肺転移が予後にあたえる影響について
石井 清一
1
,
佐々木 鉄人
1
,
薄井 正道
1
,
姥山 勇二
1
,
後藤 守
2
,
山脇 慎也
2
,
近沢 良
2
Seiichi ISHII
1
1北海道大学医学部整形外科学教室
2国立札幌病院整形外科
pp.121-130
発行日 1975年2月25日
Published Date 1975/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905137
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緒言
骨肉腫は早期に根治手術してもその大多数は肺転移のために死亡する.骨肉腫の治療は肺転移をいかに防止し,転移巣の発育を抑制するかにかかつている.そのためにはまず転移巣の病態の適確な把握が重要である.
著者らは第一報において,肺転移巣のX線像と組織像を検討し,骨肉腫肺転移巣の示す特異性について報告した7).肺転移巣の現われ方と増殖速度それに発育様式には個々の症例で特徴があり,しかも原発腫瘍の性状との間にも何等かの関連性の存在を示唆する結果を得た.今回は肺転移巣の示す特徴が,予後をいかに左右するかを検討した.
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