手術手技
Microvascular surgery
玉井 進
1
Susumu TAMAI
1
1奈良県立医科大学整形外科学教室
pp.1003-1009
発行日 1974年12月25日
Published Date 1974/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905112
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はじめに
1960年,Jacobson & Suarez1)によつて開発されたmicrovascular surgeryの技術は,現在では,整形外科領域にも広くとり入れられ,切断指再接着術や血管付皮弁移植術などに,その真価が遺憾なく発揮されている.Microvascular surgeryといっても,われわれの領域で用いられるのは,脳神経外科と違つて,微小血管の端々吻合術が主体を占めている.この技術を修得するには,適当な指導者のもとで数週間みつちり練習する必要がある.一応の基本を身につければ,この技術を応用した動物実験を続けて,臨床の実際に備えねばならない.撓まぬ努力なくしては,満足すべき成績は期待できない.
本誌では,microvascular anastomosisの基本手技について紹介するが,文章では十分書きつくせない手技上の微妙なポイントも多々あることを御了承いただきたい.本著がこれからmicrosurgeryを始めようとする人達への道しるべとなれば幸いである.
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