検査法
酸性ムコ多糖体の分離同定法—とくに二次元電気泳動法を中心に
新名 正由
1
,
畑 隆一郎
2
Masayuki SHINMEI
1
,
Ryuichiro HATA
2
1慶応義塾大学医学部整形外科
2東京医科歯科大学医学部硬組織生理研究施設生化学
pp.415-423
発行日 1971年5月25日
Published Date 1971/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904545
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はじめに
整形外科領域における疾患の病態把握,診断,治療法の開発に,最近生化学的手法が盛んに用いられるようになつてきている.とくに骨系統疾患,悪性腫瘍,リュウマチ様関節炎および変形性関節症などの難治性疾患において病態把握の有力な手段と考えられる.
整形外科医が対象とする,骨,軟骨,腱などの組織中の有機成分は,主として線維性,タンパク質であるコラーゲンと,一般に基質(礎質)とよばれている糖蛋白複合体より構成されている.糖タンパク複合体の大部分は多糖鎖に酸性基(硫酸基,カルボキシル基)を有する酸性ムコ多糖タンパク複合体(PPC)でしめられる.
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