臨床経験
示指伸展拘束症(Locking of index-finger)の1例
岸本 允男
1
Tikao KISHIMOTO
1
1順天堂大学医学部整形外科学教室
pp.728-731
発行日 1970年9月25日
Published Date 1970/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904455
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腱の損傷によつて起こる指関節の屈曲あるいは伸展障害はよく知られているが,関節嚢あるいは周囲の靱帯によつて起こるMP関節の伸展障害はあまり知られていない.しかし,1949年にLangenskjöldが側副靱帯が中手骨骨頭に介在して伸展障害を起こす2例の報告をしてより,内外の文献には近年同様症例の報告が散見されるようになつた.著者はこのたび右示指伸展障害を主訴として来院した1例を経験し,その発生原因が種子骨の部分にあることを認め,文献的にも数少ない例であることを知つたので報告したい.
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