論述
不良姿勢“平背”の臨床的X線学的研究
竹光 義治
1
,
角田 信昭
1
,
木田 浩隆
1
Yoshiharu TAKEMITSU
1
1九州大学医学部整形外科学教室
pp.568-578
発行日 1970年8月25日
Published Date 1970/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904434
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姿勢異常の問題はすでに前世紀末以来ことにドイツ系の整形外科においてやかましく論ぜられ静力学的腰背痛の関係から重要性が指摘されてきた,Staffel(1889)が提唱した姿勢分類中,平背とは腰椎胸椎の生理的彎曲を欠き軀幹部背柱がほぼ直線状をなすものである10,16)(第1図).
Pitzen15)によればその原因は胚芽異常,クル病,筋麻痺などで先天性平背は通常第5腰椎体の形態異常に基づき,クル病では坐位亀背が,筋麻痺ではPolioとDMPが原因となりうるとした.しかし,愁訴はほとんどなく,予防はクル病の場合のみ考慮され,治療は訓練ことに呼吸訓練のみ記されている.
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