臨床経験
脊髄脂肪腫—症例報告と本邦27例の検討
藤田 繁実
1
,
田坂 紀和
1
,
清水 達也
1
Shigemi FUJITA
1
1日本医科大学整形外科
pp.555-562
発行日 1970年7月25日
Published Date 1970/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904431
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
脊髄脂肪腫の全脊髄腫瘍に占める頻度は約1%とされ比較的稀なものであるが,1876年GowersがConusのLipomaを報告して以来欧米で100余例あり,本邦では藤縄の髄内脂肪腫剖検例を初めとして26例の報告がある.しかし,脂肪腫の手術結果は他の脊髄腫瘍に比べ不良であるといわれながら,その特殊性や予後に関する報告は少ない.われわれは頸髄部硬膜外脂肪腫を摘出,術後4年まつたく良好に経過している1例を経験し,本邦報告例を集計検討したので報告する.
Copyright © 1970, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.