論述
骨髄腫の治療効果判定について(Radial Immunodiffusion法)
間宮 典久
1
,
木下 雅夫
1
,
松井 猛
1
,
浅野 正英
2
,
福島 政夫
3
Norihisa MAMIYA
1
1信州大学医学部整形外科学教室
2信州大学医学部第一病理学教室
3信州大学医学部生化学教室
pp.17-24
発行日 1970年1月25日
Published Date 1970/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904351
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いとぐち
骨髄腫は40歳から60歳の男性に多くみられる予後不良の悪性骨腫瘍であるが,ほかの悪性腫瘍にみられない特徴ある性格をもつている.すなわち人のImmunoglobulin(Igと略す)には現在までにIg G,Ig M,Ig A,Ig DおよびIg Eの5種が報告されているが,骨髄腫細胞が産生するM成分は,上記Igと免疫学的に同じ性質を有していることである.
従来これらは電気泳動の移動度の変化により,α,β,γなどの型に分類されていたが,1964年WHOにより各骨髄腫に特異的なIgの型によりIg G型,Ig M型,Ig A型,Ig D型に分類され,1966年にはIg E型も報告されている1).
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