境界領域
Hyperbaric oxygenationの実際
重藤 脩
1
Osamu SHIGETÔ
1
1九州労災病院高圧医療研究部
pp.855-860
発行日 1967年8月25日
Published Date 1967/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904277
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
海の底に深く潜つたとき手を摺りむいても,血はこびりついて流れることはない.水圧で押さえつけられているからである.50〜60mとしだいに深いところに潜つていくと,大気中に含まれている酸素,炭酸ガス,窒素ガスの分圧はそれぞれ増加する,そこには大気圧下では考えられない酸素中毒,炭酸ガス中毒,窒素酔いinert gas narcosisなどがある.
逆に高圧環境から常圧へもどるとき(減圧),呼吸・循環系を介して体に溶けこんでいたガスが気泡化して特殊の障害をおこす.それを減圧症decompression sicknessという.
Copyright © 1967, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.