シンポジウム 関節リウマチの治療
整形外科の立場・手の変形
津下 健哉
1
,
真田 義男
1
,
山河 剛
1
,
本山 豪霊
1
Kenya Tsuge
1
1広島大学医学部整形外科
pp.381-388
発行日 1967年4月25日
Published Date 1967/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904219
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いとぐち
リウマチ患者の諸関節,ことに手や足の関節に種々の変形がおこることはよく知られている.これらの変形は滑膜や滑膜下の炎症を一次的原因とし,これによる滑液の関節内貯溜は関節嚢の拡張,弛緩を招き,同時にリウマチ性肉芽による関節軟骨の破壊を伴つてloose jointを形成する.
また,腱周囲の滑膜にも同様にリウマチ性炎症による肥厚がおこり,これにもとづく腱の機械的圧迫は腱の栄養障害を来し,さらに腱組織自体へのリウマチ性肉芽の侵入もみられて腱の弛張や自然断裂の原因となる.
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