論述
先天性眼運動系異常を有する脊柱側彎症—とくに脳幹性要因について
手束 昭胤
1
,
山田 憲吾
1
,
井形 高明
1
Akitsugu TEZUKA
1
1徳島大学医学部整形外科
pp.935-945
発行日 1969年12月25日
Published Date 1969/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904163
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
脊柱側彎症の原因に関して,従来より種々論ぜられてきたが,現在なお不明なものが多い.
私どものクリニックにおいても原因不明の特発性側彎症と診断されたものが,106例中82例(77.3%)を占めているのが現状である.しかし最近になつてこれら特発性側彎症の中に先天性の眼運動系異常と著明な平衡異常を合併した特異な症例のあることが判つてきた.これらの側彎はきわめて強い進行性増悪を示し,能動的に矯正することがはなはだ困難であつた.以下症例をあげて検討を加えることにする.
Copyright © 1969, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.