海外だより
英国Wrightington病院におけるCharnleyの股関節total replacementについて
長井 淳
1
,
伊藤 鉄夫
1
Jun NAGAI
1
1京都大学整形外科教室
pp.880-884
発行日 1969年11月25日
Published Date 1969/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904153
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私は最近英国のWrightington病院で10ヵ月間Charnleyのtotal replacementを見る機会を得ましたのでそれについてお話ししたいと思います.
昨年9月,New YorkのColumbia大学でのリウマチの実験をひとまず終えてManchester郊外のWiganにあるWrightington病院に着きました.Wrightington病院は本来結核療養所だつた所で結核が少なくなつてからはCharnleyのHip Center,一般整形外科,リウマチ科,胸部結核科があり,以前にはosteotomyで有名なMcMurrayも居たことがあります.ベッド数350床中股関節外科のみで約130床を占めています.Hip CenterのstaffはCharnleyの下に私を含めてresidentが5〜6人居り,毎週約20例のtotal replacement(Low Friction Arthroplasty, L. F. A.と呼ぶ)を行なつています.私も10ヵ月間に約180例のL. F. A.の手術助手と20例の執刀をする機会を得ました.病院としては,この7年間に総数3000例を数えています.最近は股関節のみならず,膝関節のL. F. A. も開発中でCharnley以下非常に開放的な明るい感じの病院でした.
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