今月の主題 慢性関節リウマチ(RA)の新しいプロフィール
RAの亜型
若年性関節リウマチ
渡辺 言夫
1
1杏林大・小児科
pp.1122-1123
発行日 1973年9月10日
Published Date 1973/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204884
- 有料閲覧
- 文献概要
成人の慢性関節リウマチ(RA)との関係
RAが15歳以下に発症した場合に若年性関節リウマチ(JRAと略す)と呼んでいるが,成人にみられるRAと同一疾患であるか否かは種々の学説があり,現在なお論議されているが,一般には同一の疾患が小児に発症したものと考えられている.しかし,その症状は成人のそれとは著しく異なっていることが多く,年齢の小さい小児に発症した場合は全身症状が烈しく,しばしば脾腫,リンパ腺腫脹,関節炎,発熱を伴い,このような症例をStill's diseaseと呼ぶことがある.現在では脾腫,リンパ腺腫脹を伴わないものについてもJRAイコールStill's diseaseという立場からStill's diseaseと診断するものもあるが,JRAのうちのStill's typeと考えるのが適当と思う.すなわちJRAは関節炎の発症の型から次の3型にわけられる.
1)Acute type(Still's type)全身症状は著しく,関節炎は広汎であるが,一時的には全く存在しないこともある,一般に初発症状は発熱で,リンパ腺腫脹,脾腫を伴う.
Copyright © 1973, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.