論述
四肢の先天性血管奇形(1)
東 博彦
1
,
伊藤 維朗
1
,
立石 昭夫
1
Hirohiko AZUMA
1
1東京大学医学部整形外科学教室
pp.169-179
発行日 1969年3月25日
Published Date 1969/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904046
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はじめに
先天性血管奇形は一般に頭部,顔面,躯幹に多く,四肢には比較的稀とされているが,1960年から1967年の過去8年間にわれわれが経験した症例は約100例に及んでいる.この数は従来の報告に比べてかなり多く,しかも整形外科領域での血管奇形についての総括的な報告はいまだ見当らないので,主に臨床的立場から,まず分類を中心として検討を加え,更に血管奇形と骨変化の関係,全身循環系にも影響を及ぼす場合のある先天性動静脈瘻の病態生理,診断および治療上重要な血管造影と血管像などについて簡単に総括し,ついで各群の血管奇形の臨床的特徴や治療について言及したい.
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