臨床経験
慢性関節リウマチに発生した膝窩下腿嚢腫の4例
松本 淳
1
,
永野 柾巨
1
,
田中 秀
1
,
三上 隆三
1
1東大分院整形外科
pp.985-988
発行日 1966年12月25日
Published Date 1966/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903852
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膝窩部の嚢腫は,古くから報告がみられるが,1877年Baker1)が8例を報告しており,一般にはBaker's cystの名で呼ばれている.しかしその呼称はさまざまでpopliteal bursitis,semimebranosus bursitis,medial gastrocnemius bursitis,gastrocnemiosemimembranosus bursitis popliteal cyst等が使われ,発生機転について,種々議論がさなれており,又機能的にも重要な膝窩部に発生する事から,臨床的にも色々な興味をひいて来た.最近私どもは膝窩のみでなく,広く腓腹部に及ぶ大きな嚢腫を4例経験し,手術的治療を行つたので,その発生機転に関する考察を加えて報告する.全症例を表に示し(第1表)発生部位を図にあらわす(第1図).
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