Japanese
English
症例報告
高度な寛骨内陥入を来した人工骨頭置換術の1例
Advanced Proximal Migration of Bipolar Endoprosthesis in the Innominate Bone : A Case Report
市村 克仁
1,2
,
八木 正義
1
,
井口 哲弘
1
,
栗原 章
1
,
佐藤 啓三
1
,
笠原 孝一
1
,
渡辺 秀雄
3
Katsuhito Ichimura
1,2
1神戸労災病院整形外科
2現:神戸大学医学部附属病院救急部
3渡辺整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kobe Rosai Hospital
キーワード:
bipolar endoprosthesis
,
バイポーラープロステーシス
,
migration
,
転位
,
osteolysis
,
骨溶解
Keyword:
bipolar endoprosthesis
,
バイポーラープロステーシス
,
migration
,
転位
,
osteolysis
,
骨溶解
pp.893-896
発行日 2002年7月25日
Published Date 2002/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903603
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抄録:外傷性大腿骨頭壊死症に対して2回の人工骨頭置換術の後,人工骨頭の高度な寛骨内陥入を来した1例を経験した.症例は50歳男性で,28歳時に外傷性大腿骨頭壊死症に対してAustin Moore型人工骨頭置換術を受け,“弛み”のため33歳時にLord型人工骨頭再置換術を施行された.その後徐々に人工骨頭の寛骨内陥入が進行し,右股部痛が増強して再置換術後17年後に当院を受診した.入院時のX線像では,人工骨頭が上方へ約45mm転位しており著明な跛行がみられた.高度な下肢の短縮のため二期的に手術を行い,自家骨,同種骨ならびにハイドロキシアパタイトを併用し人工股関節再置換術を行った.手術時に採取した肉芽組織ではポリエチレンと思われる摩耗粉が多数認められ,寛骨内への高度な転位は骨溶解が主原因と推察された.
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