Japanese
English
論述
肘関節と遠位橈尺関節における変形性関節症の関連について
Osteoarthritis in the Elbow Joint and the Distal Radioulnar Joint
井上 貞宏
1
,
工藤 悟
1
,
牧野 明男
1
,
中田 善博
1
Sadahiro Inoue
1
1三沢市立三沢病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Misawa Municipal Hospital
キーワード:
osteoarthritis
,
変形性関節症
,
elbow joint
,
肘関節
,
distal radioulnar joint
,
遠位橈尺関節
Keyword:
osteoarthritis
,
変形性関節症
,
elbow joint
,
肘関節
,
distal radioulnar joint
,
遠位橈尺関節
pp.779-786
発行日 2002年7月25日
Published Date 2002/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903581
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:肘関節と遠位橈尺関節(DRUJ)の変形性関節症(OA)の合併および相互の関連について検討した.肘関節とDRUJの両方または一方の関節に関節症性変化を認める83例を対象とした.両関節の関節症性変化の進行程度をX線所見をもとにして4段階に分類し.関節症性変化の進行程度,ulnar variance(UV),腕橈関節のアライメントについて検討した.その結果,両関節の関節症性変化は合併することが多く,その進行程度にも有意な関連が認められた.両関節ともに関節症性変化が進行するとUVが増加し,さらに,上腕骨小頭に対する橈骨頭の静的な,あるいは動的な位置異常(腕橈関節のアライメントの異常)を高率に合併していた.以上より,両関節のOAは影響しあって進行し,相互の関連にはUVとともに腕橈関節のアライメントの影響も重要である.両関節は前腕回外・回内運動の支点と作用点をなすために,両関節における関節症は影響しあって進行するものと考えられた.
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.