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誌上シンポジウム 手・肘関節鏡手術の現況と展望
変形性肘関節症に対する鏡視下関節形成術―手技と短期成績
Arthroscopic Surgery for Primary Osteoarthritis of the Elbow. Technique and Short-term Outcome
下川 寛一
1
,
伊藤 仁
1
,
杉本 良洋
2
Kanichi Shimokawa
1
,
Hitoshi Ito
1
,
Yoshihiro Sugimoto
2
1市立大町総合病院整形外科
2波田総合病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Omachi Municipal Hospital
2Department of Orthopaedic Surgery, Hata General Hospital
キーワード:
鏡視下手術
,
arthroscopic surgery
,
変形性関節症
,
osteoarthritis
,
肘関節
,
elbow joint
Keyword:
鏡視下手術
,
arthroscopic surgery
,
変形性関節症
,
osteoarthritis
,
肘関節
,
elbow joint
pp.437-441
発行日 2008年5月25日
Published Date 2008/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408101281
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変形性肘関節症に対して行った鏡視下関節形成術の治療成績について検討した.対象は24例24肘関節,男性15例,女性9例で,手術時平均年齢は63.3歳(31歳から85歳),術後経過観察期間は平均18.9カ月であった.日整会肘機能評価法によるスコア術前平均49.6点が術後84.0点に,関節可動域は伸展-20.6°が-8.8°に,屈曲94.4°が114°に,また握力患健比は術前66%が術後114%に,それぞれ有意に改善していた.QuickDASHを用いた上肢障害評価は術前平均50.0が術後4週で25.3,術後6カ月では24.4にそれぞれ有意に改善していた.術後は理学療法を行うことなく,平均4.9日で術前レベルの可動域まで回復が得られていた.問題となる合併症はなく,本法は術後疼痛が軽く,安全で,迅速な可動域回復が特別な後療法なしに獲得できる有用な治療法である.
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