Japanese
English
臨床経験
手関節単関節炎に対する生検術の診断上の意義
The Significance of Biopsy in Wrist Monoarthritis
中川 夏子
1
,
阿部 修治
1
,
大森 裕
1
,
木村 浩
1
,
居村 茂明
1
Natsuko Nakagawa
1
1(財)甲南病院加古川病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Konan Kakogawa Hospital
キーワード:
biopsy
,
生検
,
monoarthritis
,
単関節炎
,
wrist
,
手関節
Keyword:
biopsy
,
生検
,
monoarthritis
,
単関節炎
,
wrist
,
手関節
pp.87-90
発行日 2002年1月25日
Published Date 2002/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903462
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抄録:手関節単関節炎に対して,慢性関節リウマチ(RA)の初発症状である可能性や,結核性関節炎を含む感染性関節炎である可能性を考えて,診断のために生検術が行われることも多い.今回,1992年4月より1999年12月までに当科にて生検術を行い,その後の臨床経過を追跡し得た9例を対象として調査を行った.その結果,血液学的所見およびX線所見は必ずしも最終診断と見合うものではなかった.細菌学的には全例で陰性であった.RAを疑った5例のうち,最終的にRAとなったのは4例であった.単関節炎の診断は必ずしも容易ではないが,病理組織所見は特異性炎症の鑑別や,RAの予後について貴重な情報を提供するものと考える.病理組織所見からRAを強く疑う場合は,注意深い経過観察を行いながら,積極的にRAに対する治療を考慮すべきであろう.
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