Japanese
English
論述
高度内反変形膝に対する人工膝関節置換術の治療成績
Primary Total Knee Arthroplasty in Patients with Severe Varus Knee Deformity
冨田 文久
1,2
,
青木 喜満
1
,
宮城 登
1
,
三浪 明男
1
,
安田 和則
3
Fumihisa Tomita
1,2
1北海道大学整形外科
2現:市立釧路総合病院
3北海道大学生体医工学
1Department of Orthopaedic Surgery, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
total knee arthroplasty
,
人工膝関節
,
severe varus knee
,
高度内反膝
,
ligament reconstruction
,
靱帯再建
Keyword:
total knee arthroplasty
,
人工膝関節
,
severe varus knee
,
高度内反膝
,
ligament reconstruction
,
靱帯再建
pp.941-947
発行日 2001年8月25日
Published Date 2001/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903339
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抄録:Femoro-tibial angle(FTA)200°以上の高度内反変形膝に対して行われた人工膝関節置換術(TKA)の中長期治療成績を調査し検討した.症例は7例9膝で,内反膝の病態から骨欠損型と靱帯不全型の2つに分けられた.手術は内側軟部組織解離術のみを行い,内側側副靱帯はその𦙾骨付着部の約2/3を部分剥離し,後十字靱帯は原則的に温存した.骨移植は骨欠損型の全膝に行われた.調査時,膝外反不安定性はなかったが,靱帯不全型の1例2膝で軽度の内反不安定性が認められた.米国Knee SocietyのClinical rating systemでは平均Knee scoreは術前27点が調査時88点,平均Function scoreは術前30点が調査時39点に増加した.平均FTAは術前205°が調査時175.7°と改善し,移植骨はすべて生着した.X線学的に靱帯不全型の1膝のみに𦙾骨インプラントZone1に弛みを認めた.高度内反変形膝のTKAにおいては軟部組織解離により内反変形を十分に矯正し,病態に応じた適切な手術方法を選択することが重要である.
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