Japanese
English
臨床経験
高齢者の歯突起骨折―その臨床像と治療成績について
Odontoid Fractures in the Elderly : Clinical Features and Therapeutic Outcomes
松本 守雄
1
,
千葉 一裕
1
,
西澤 隆
1
,
中村 雅也
1
,
丸岩 博文
1
,
藤村 祥一
1
,
戸山 芳昭
1
,
渡辺 公三
2
Morio Matsumoto
1
1慶應義塾大学医学部整形外科学教室
2セコメディック病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery Keio University School of Medicine
キーワード:
odontoid fracture
,
歯突起骨折
,
elderly
,
高齢者
,
treatmemt
,
治療
Keyword:
odontoid fracture
,
歯突起骨折
,
elderly
,
高齢者
,
treatmemt
,
治療
pp.881-884
発行日 2001年7月25日
Published Date 2001/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903328
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抄録:65歳以上の高齢者歯突起骨折13例(男9例,女5例,平均年齢74歳)の臨床像,治療成績について調査した.受傷原因は転倒・転落が多く,頚髄損傷を伴うものが4例(31%)であった.65歳未満の歯突起骨折62例と比較して,後方転位例が多かった.治療は保存療法が3例に,手術が10例に行われた.手術は歯突起螺子固定法が8例,後方鋼線固定法が2例であった.保存療法では3例中2例(いずれもAnderson type Ⅱ)が偽関節となった.歯突起螺子固定法では8例中7例(88%)で骨癒合が得られた.術後4カ月で1例が誤嚥性肺炎で死亡したが,残りは調査時生存していた.高齢者では長期臥床やhalo-vestによる固定が困難であることから,早期離床,骨癒合の獲得を目指して,歯突起螺子固定法を積極的に行うのがよいと思われた.
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