Japanese
English
臨床経験
尺側列形成不全に伴う肘屈曲拘縮に対してイリザロフ創外固定器を用いて治療した1例
A Case Report of Elbow Flexion Contracture Associated with Ulnar Ray Deficiency Treated by Ilizarov Method
谷内 孝次
1
,
川端 秀彦
1
,
柴田 徹
1
,
松井 好人
1
,
稲垣 友里
2
,
山下 仁司
3
Koji Yachi
1
1大阪府立母子保健総合医療センター整形外科
2大阪府立母子保健総合医療センターリハビリテーション科
3はりま病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Osaka Medical Center and Research Institute for Maternal and Child Health
キーワード:
ulnar ray deficiency
,
尺側列形成不全
,
flexion contracture
,
屈曲拘縮
,
Ilizarov method
,
イリザロフ法
Keyword:
ulnar ray deficiency
,
尺側列形成不全
,
flexion contracture
,
屈曲拘縮
,
Ilizarov method
,
イリザロフ法
pp.215-218
発行日 2001年2月25日
Published Date 2001/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903214
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抄録:尺骨の完全欠損を伴う尺側列形成不全の重度肘屈曲拘縮に対して,イリザロフ法の軟部組織延長により伸展可動域の拡大を図った.延長により肘の完全伸展は容易に得られたが屈曲が減少したため,結局4カ月にわたって延長器を装着したままで肘の屈曲・伸展を繰り返すことを必要とした.術後2年6カ月経過して,自動伸展角は40°の増加,総関節可動域は20°の増加を得た.先天性の筋骨格系異常に伴う関節可動域制限は多くの解剖学的異常の複合によって惹起されており,軟部組織の拘縮はその一因である.イリザロフ法は時間をかけて無理な緊張をかけることなく軟部組織を延長することができる方法であり,本症例の肘関節拘縮には有効な治療法であった.
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