Japanese
English
論述
無症候性頚椎・頚髄病変
Asymptomatic Cervical Spondylosis and/or Disc Protrusion in Normal Subjects
飯田 秀夫
1
,
橘 滋国
2
,
國井 正剛
1
,
菅 信一
3
,
三富 哲郎
4
,
藤井 清孝
2
Hideo Iida
1
1国際親善総合病院脳ドック・脳神経外科
2北里大学医学部脳神経外科
3北里大学医学部放射線科
4国際親善総合病院神経内科
1Department of Brain Dock and Neurosurgery, International Goodwill Hospital
キーワード:
cervical spondylosis
,
頚椎症
,
spine
,
脊椎
,
spinal cord
,
脊髄
,
MRI
,
磁気共鳴映像法
Keyword:
cervical spondylosis
,
頚椎症
,
spine
,
脊椎
,
spinal cord
,
脊髄
,
MRI
,
磁気共鳴映像法
pp.955-960
発行日 2000年8月25日
Published Date 2000/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908385
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:脊髄神経症状がごく軽症であり,MRI画像において脊髄の圧迫が軽度ある場合,MR画像上の異常を責任病巣とし,手術するかどうか治療法の選択に苦慮することがしばしばある.このため今回,脊髄症状のない正常者における頚椎・頚髄病変(無症候性頚椎症)がMRI上どれぐらい存在するかを明らかにすることを目的とした.対象は,本院脳ドック検診において頚髄MRIを希望した検診者211人(男性111人,女性100人)全員神経症状のない受診者である.MRIはResona Vector Version 0.5T(Version 3.0)を使用,頚椎をsagittal sliceにてT1,T2強調画像を撮像し,異常の有無を調べ,異常がある場合,脊髄の圧迫程度を,T1,T2強調画像における圧迫部での髄液の高信号の有無によって,none,mild,severeの3型に分類した.また,T1,T2強調画像における脊髄内の輝度変化異常の有無を調べた.さらに,211人中147人の検診者に対して頚椎動態撮影を同時に行った.結果は,頚椎MRI上,211人中166人(79%)に何らかの異常が認められた.頚椎異常は,頚椎椎間板ヘルニア,骨棘形成であった.C5-6脊椎高位にて好発していた.脊髄圧迫の程度は,なし:126例,軽度圧迫:61例,高度圧迫:24例であった.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.