Japanese
English
シンポジウム スポーツによる肘関節障害の診断・治療
スポーツによる肘関節障害の診断(超音波断層法)
Sonographic Assessment of Sports Injuries of the Elbow
高原 政利
1
,
荻野 利彦
1
,
佐々木 淳也
1
Masatoshi Takahara
1
1山形大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Yamagata University School of Medicine
キーワード:
osteochondritis dissecans
,
離断性骨軟骨炎
,
ulnar collateral ligament
,
尺側側副靱帯
,
ultrasonography
,
超音波
Keyword:
osteochondritis dissecans
,
離断性骨軟骨炎
,
ulnar collateral ligament
,
尺側側副靱帯
,
ultrasonography
,
超音波
pp.1199-1207
発行日 2000年10月25日
Published Date 2000/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903105
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要旨:上腕骨小頭離断性骨軟骨炎の30例(平均年齢14歳)に超音波診断を行った.MRIか手術が行われた21例において超音波評価の正確性をみると,19例で超音波評価が正しかったが,2例では超音波評価が誤っていた.また,X線評価では不安定性なしと評価された2例において,超音波検査が不安定性を示し,手術時に不安定性が確認された.X線診断のみでは診断を誤る場合があり,超音波検査は有用な補助診断になることが示唆された.次に,大学野球部員30名(平均年齢22歳)の肘関節内側の超音波診断を行った.腕尺関節の関節裂隙は投球側で有意に増大していた.投手と野手を比較すると,関節裂隙の増大は投手に著明であった.尺側側副靱帯の変形が9例にみられ、靱帯の変形と関節裂隙の増大に相関がみられた.超音波診断は肘関節内側の関節裂隙の増大と靱帯の変化を同時に評価することが可能であり,不安定症の診断に有用であることが示唆された.
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