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特集 脊椎外科最近の進歩―長期予後からみた問題点を中心として―(第28回日本脊椎外科学会より)
腰部椎間板ヘルニアに対する経皮的髄核摘出術―10年以上の経過観察からみた意義と問題点
A 10-year Longitudinal Study of Percutaneous Nucleotomy in Lumbar Disc Herniation ; The Risks and Benefits
持田 讓治
1
Joji Mochida
1
1東海大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Tokai University School of Medicine
キーワード:
percutaneous nucleotomy
,
経皮的髄核摘出術
,
lumbar disc herniation
,
腰部椎間板ヘルニア
,
10-year follow-up
,
10年経過観察
Keyword:
percutaneous nucleotomy
,
経皮的髄核摘出術
,
lumbar disc herniation
,
腰部椎間板ヘルニア
,
10-year follow-up
,
10年経過観察
pp.441-445
発行日 2000年4月25日
Published Date 2000/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902965
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抄録:腰部椎間板ヘルニアに対する経皮的髄核摘出術症例の10年以上の経過観察43例を検討した.椎間板の可及的後方部から1g程度の少量髄核摘出を行った18例では2年以内に4例で再手術が行われたが,2年時の有効群率はその後よく維持され,10年以上の最終経過観察時の有効群率は72%と良好であった.一方,椎間板母髄核部も含めた広範椎間板摘出を行った群では,2年以内の再手術例は11例と多く,6カ月時に有効群であった症例の56%が最終経過観察時に無効群であり,最終の有効群率は36%と極めて不良であった.この群では,経皮的髄核摘出術後2年時までの急激な椎間板高の狭小化が,腰痛を含めた臨床症状の悪化と相関していた.椎間板に対する愛護的な手技によって,臨床上,画像上,安定した長期的結果が得られることが明らかにされた.
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