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特集 椎間板―基礎と臨床(第22回日本脊椎外科学会より)
腰部椎間板ヘルニアにおける至適切除範囲―後方摘出法と経皮的髄核摘出法の比較検討から
Appropriate Procedures of Posterior Herniotomy and Percutaneous Nucleotomy in Lumbar Disc Herniation
持田 譲治
1
,
西村 和博
1
,
野村 武
1
,
東永 廉
1
,
有馬 亨
2
Joji Mochida
1
1東海大学整形外科学教室
2国立療養所箱根病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Tokai University School of Medicine
キーワード:
腰部椎間板ヘルニア
,
lumbar disc herniation
,
手術療法
,
operative procedure
,
至適切除範囲
,
appropriate discectoniy
,
経皮的髄核摘出術
,
percutaneous nucleotomy
,
後方摘出術
,
herniotomy through posterior approach
Keyword:
腰部椎間板ヘルニア
,
lumbar disc herniation
,
手術療法
,
operative procedure
,
至適切除範囲
,
appropriate discectoniy
,
経皮的髄核摘出術
,
percutaneous nucleotomy
,
後方摘出術
,
herniotomy through posterior approach
pp.423-430
発行日 1994年4月25日
Published Date 1994/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901345
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抄録:腰部椎間板ヘルニアの後方進入ヘルニア腫瘤摘出術では,椎間板中央部分に残存する髄核部分(母髄核)の扱い方に関して意見がわかれている.本研究では母髄核の有無が術後の画像および臨床所見とどの様に関係するかを検討した.対象は術後2年以上経過観察した後方進入ヘルニア腫瘤摘出例102例と経皮的髄核摘出術74例であり,各術式ごとに母髄核温存の有無によって分けて検討した.その結果,両術式ともに,母髄核を温存した症例が画像では単純X線及びMRI上,また臨床上は特に腰痛の項目に関して優れた結果であった.以上から,後方進入ヘルニア腫瘤摘出術ではヘルニア腫瘤そのものと椎間板後方線維輪内に移動した髄核のみを摘出し,また経皮的髄核摘出術では可及的に椎間板の後方から1g程度の小量の髄核を摘出すべきであると考えられた.
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