Japanese
English
論述
椎体後面に脱出した腰椎椎間板ヘルニアの臨床像
Clinical Study of the Lumbar Disc Herniation with Remarkable Vertical Migration
梁 昌鳳
1,2
,
井口 哲弘
1
,
藤田 久夫
1
,
松原 伸明
1
,
鍋島 祐次
1
,
一山 茂樹
1
,
黒石 昌芳
1
M. Ryou
1,2
1兵庫県立加古川病院整形外科
2西脇市立西脇病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hyogo Prefectural Kakogawa Hospital
キーワード:
vertical migration
,
椎体後面脱出
,
lumbar disc herniation
,
腰椎椎間板ヘルニア
,
symptoms
,
症状
Keyword:
vertical migration
,
椎体後面脱出
,
lumbar disc herniation
,
腰椎椎間板ヘルニア
,
symptoms
,
症状
pp.593-598
発行日 1996年5月25日
Published Date 1996/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901899
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抄録:椎体後面に脱出した腰椎椎間板ヘルニア(以下,椎体後面群)20例の臨床的特徴について,椎間板レベルでの脱出ヘルニア(以下,対照群)20例と比較し,検討した.その結果は以下の如くである.1)椎体後面群では上位腰椎(L3/4高位を含め,それより頭側)発生例が25%を占め,対照群より多かった.2)椎体後面群では,下肢痛が術前経過中に軽減した既往のあるものが対照群より有意に多かった.3)2根障害や膀胱直腸障害を呈した症例はすべてMRI上,ヘルニア塊が椎体高の1/2以上migrateしていた.4)椎体後面群の手術成績は対照群より有意に劣っていた.このような結果から,椎体後面に脱出したヘルニアではその臨床像が椎間板レベルに脱出したヘルニアとは異なっており,vertical interradicular migration(仮称)としてその病態に注目する必要がある.
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