Japanese
English
臨床経験
肘頭裂離骨折を伴った上腕三頭筋腱皮下断裂の2例
Subcutaneous Tendon Rupture of Triceps Brachii with Avulsion Fracture of Olecranon : Report of Two Cases
中島 三郎
1
,
沼田 亨
1
,
山内 達朗
1
,
岡田 二郎
1
Saburo Nakashima
1
1水俣市立総合医療センター整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Minamata City General Hospital & Medical Center
キーワード:
tendon rupture
,
腱断裂
,
triceps brachii
,
上腕三頭筋
,
avulsion fracture
,
裂離骨折
Keyword:
tendon rupture
,
腱断裂
,
triceps brachii
,
上腕三頭筋
,
avulsion fracture
,
裂離骨折
pp.939-943
発行日 1999年7月25日
Published Date 1999/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902765
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抄録:肘頭裂離骨折を伴った上腕三頭筋腱皮下断裂の2例を報告した.症例は12歳女性と,61歳男性であり,いずれも肘を打撲して受傷した.肘関節の単純X線側面像で肘頭の近位に裂離骨片がみられ,肘関節の伸展力の低下がみられた.手術では上腕三頭筋腱および肘頭の裂離骨片を一体としてtension band wiringにて肘頭に固定し,さらに非吸収糸で縫合した.2例ともX線像では骨癒合が得られており,肘関節の筋力は正常で,疼痛や不安定性はなかった.
本症の特徴として,肘関節後面の陥凹や肘関節の伸展力の低下,X線側面像における裂離骨片の存在などがあげられるが,特に急性期には局所の腫脹,疼痛などのためにわかりにくいこともあり,本症の存在を念頭においた注意深い診察が必要である.
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