Japanese
English
臨床経験
興味あるMR画像を呈した急速破壊型股関節症の1例
A Case Report of Rapidly Destructive Coxopathy
高森 尉之
1
,
廣瀬 彰
1
,
坂本 雅昭
1
,
中馬 敦
2
,
原田 義忠
3
Yasuyuki Takamori
1
1千葉市立海浜病院整形外科
2城東社会保険病院整形外科
3千葉大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Chiba Municipal Kaihin Hospital
キーワード:
rapidly destructive coxopathy
,
急速破壊型股関節症
,
magnetic resonance imaging
,
MRI
,
osteoclast
,
破骨細胞
Keyword:
rapidly destructive coxopathy
,
急速破壊型股関節症
,
magnetic resonance imaging
,
MRI
,
osteoclast
,
破骨細胞
pp.919-923
発行日 1999年7月25日
Published Date 1999/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902761
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抄録:興味あるMR画像を呈した急速破壊型股関節症の1例を報告する.症例は63歳女性.1995(平成7)年12月,右股関節痛が出現し,近医を受診した.初期変形性股関節症の診断で,保存療法を受けるも疼痛が増強した.3カ月後のX線検査では,骨頭の上1/3が消失扁平化していた.特記すべき既往歴やステロイド使用歴はなく,血液検査も正常であった.MRIにて荷重部の骨頭および臼蓋軟骨下に丸い異常像が描出された.その異常像は,T1強調像では低輝度,T2強調像ではやや高輝度で,造影T1強調像では高輝度に描出された.人工股関節全置換術後の病理組織では,同部位に多数の破骨細胞が見られた.軟骨下骨に肉芽組織が侵入し骨吸収が骨新生を上回ることが,骨頭の急速な破壊の一因をなしていると推察した.
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