これからの医療と医療制度・21
専門医・認定医制度
寺崎 仁
1
1日本大学医学部医療管理学
pp.1878-1880
発行日 1995年9月10日
Published Date 1995/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903861
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医学関連の様々な学会による専門医制度の“創設ラッシュ”も,最近ではやや峠を越えた感があるが,現在のわが国には21万6千人余りもの各種学会の専門医・認定医がいることになっている(表1).わが国の医師数は現在約23万人程度と推計されるので,全体の90%位が何らかの専門医や認定医の資格を持っていることになる.もちろん,重複して幾つかの専門医資格を取得している医師もいるので実数としては不明だが,かなりの数の専門医や認定医がいることに変わりはない.
実は,表に示してある認定医・専門医の数は,「学会認定医制度協議会」に加盟している45学会のものだけで,そのほかに協議会に加盟していない学会の認定医制度などもある.例えば,同じ名称で2つの学会がある「美容外科学会」にもそれぞれ独自の専門医制度があり,「集中治療医学会」など15前後の学会でも認定医・専門医あるいは指導医などの制度が作られている.また,今年からは「日本プライマリ・ケア学会」でも認定医制度をスタートさせており,さらには日本医師会の認定産業医などもあり,現在のわが国には極めて多種多様な専門医や認定医制度が,いわば乱立気味ともいえる状況で存在している.
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