Japanese
English
臨床経験
𫞬性斜頚に伴う環椎骨折の1例
A Case Report of Atlas Fracture with Spasmodic Torticollis
中田 善博
1
,
原田 征行
1
,
植山 和正
1
,
伊藤 淳二
1
,
新戸部 泰輔
1
,
鈴木 重晴
2
Yoshihiro Nakata
1
1弘前大学医学部整形外科
2弘前大学医学部脳神経外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hirosaki University School of Medicine
キーワード:
spasmodic torticollis
,
𫞬性斜頚
,
atlas fracture
,
環椎骨折
,
stress fracture
,
疲労骨折
Keyword:
spasmodic torticollis
,
𫞬性斜頚
,
atlas fracture
,
環椎骨折
,
stress fracture
,
疲労骨折
pp.669-672
発行日 1999年5月25日
Published Date 1999/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902720
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抄録:環軸椎における疲労骨折の報告は極めて稀である.筆者らは𫞬性斜頚の長期経過中に伴った環椎疲労骨折の1例を経験したので報告する.
症例は60歳男性,主訴は間欠的頚部不随意運動.44歳時に誘因なく症状出現し,𫞬性斜頚の診断で,C1-C3両脊髄後根切離術(Olivecrona術)を施行し,症状は消失した.
術後13年間は無症状であったが,14年目より頚部不随意運動が再発し,副神経減圧術を施行した.初回入院時の環軸椎CT像は正常であり,再入院時のCT像にて環椎前弓右側に骨折を認めた.本症例の環椎骨折は,初回手術後の後方支持要素の破綻による上位頚椎不安定性と頚部𫞬性運動(左回旋+前屈運動)による環椎前弓への応力の集中によって生じた疲労骨折と考えられた.
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