Japanese
English
臨床経験
足舟状骨疲労骨折の1例
Case of Stress Fracture of the Tarsal Navicular
坂井 毅
1,2
,
山田 昌弘
1
,
吉田 和也
1
Tsuyoshi Sakai
1,2
1国立明石病院整形外科
2三木市民病院
1Department of Orthopaedic Surgery, Akashi National Hospital
キーワード:
tarsal navicular
,
足舟状骨
,
stress fracture
,
疲労骨折
,
athletic injuries
,
スポーツ外傷
Keyword:
tarsal navicular
,
足舟状骨
,
stress fracture
,
疲労骨折
,
athletic injuries
,
スポーツ外傷
pp.775-778
発行日 1996年6月25日
Published Date 1996/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901938
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抄録:われわれは,稀な外傷である足舟状骨疲労骨折の1例を経験したので報告する.症例は15歳の男性.10歳から陸上競技を始め13歳からハードル走をしていた.1992(平成4)年10月より左足背部痛出現.県大会前で練習量が増えていた時期であった.1993(平成5)年1月当科初診.理学的所見では舟状骨直上に圧痛を認め,尖足位での片足跳びで疼痛が著明であった.単純X線像では異常は判りにくかった.骨シンチで異常集積像あり,CT,断層撮影,MRIで骨折線を認め1993(平成5)年5月11日,骨接合術兼骨移植術を行った.術後6週間の短下肢ギプス固定を行い,術後4カ月で練習を再開し,5カ月で元の競技レベルまで復帰した.足舟状骨疲労骨折は力学的ストレスの方向,血液の問題,筋の作用方向などが関与すると考えられる.スポーツ選手が慢性の足内側の疼痛を訴える時は本症を念頭においた診察が必要である.
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